For Prospective Students

河原林研究室は、東京大学 理学部情報科学科/大学院情報理工学系研究科 コンピュータ科学専攻に所属しています。
入試の詳細は研究科のページを確認してください。
また河原林教授は、国立情報学研究所(NII)の教授でもあります。

本研究室では、主に「アルゴリズム」、「離散数学」を中心に研究を行っています。
現在の情報検索技術(GoogleのPageRank)、セキュリティ技術(Appleの(Local) Differential Privacy)などのアルゴリズム革新は国家規模のビジネス創成につながっています。ここで重要なのは、PageRankもDifferential Privacyもアルゴリズム、離散数学の基礎・理論研究であり、最初から応用を志向した仕事ではない点です。本研究室でも、最初から応用を念頭におくような研究を行わず、基礎・理論研究中心に行う予定です。

どのような人材を輩出するか?

また本研究室では、アルゴリズムを中心として、

  • 1. 深淵な理論の探求
  • 2. 実社会のデータに応じて、理論的な知識を生かしたアルゴリズム開発
  • 3. 離散数学の知識、アルゴリズムの知識を生かして、数多くの応用分野(機械学習、深層学習、データマイニングなど)で最先端の知見を生み出す

を目指します。
1は、歴史に残る結果、理論を打ち立てる「創造性」を持った人材の輩出を目指します。
2、3を生かす人材は、現在の機械学習、過去のデータマイニング、そしてバイオインフォマティクスなど、どの時代でも幅広い分野で最先端の研究を行うことが可能です。本研究室では、ある特化した研究分野のみを専門にする人材ではなく、20年、30年の長きにわたり、世界トップクラスの仕事を幅広い分野で行う人材輩出を目指します。

具体的な研究内容

本研究室では、「アルゴリズム」と「離散数学」、そしてその応用を中心に研究しています。とくに「グラフ」を対象として、以下を研究する予定です。

  • 1. グラフを扱う問題に対して、理論的に高速でかつ正確なアルゴリズムを開発、あるいは、NP困難性などを証明
  • 2. 実世界に現れるグラフに対して、数学などの理論的な道具を利用して、高速に実装可能なアルゴリズムの開発
  • 3. グラフの族を制限する(例えば、平面グラフ、あるいはソーシャルネットワーク)場合において、理論的(あるいは実用的に)高速に動作するアルゴリズムの開発
  • 4. グラフアルゴリズムの知識・実装を機械学習、とくにオンライン学習、深層学習に応用
  • 5. 自然言語処理、機械学習、データベース、データマイニング、プログラム言語分野などで現れるグラフを対象とした研究
  • 6. (組合せ)最適化、および離散数学

また、意欲のある学生に対して、「理論的」な研究については、海外の理論系トップ研究者との交流を予定し、その他の研究に対しては、企業などを含めた国内外共同研究者との研究も予定しています。

設備や経済的支援について

必要なものは適宜支給しますのでご相談ください。配属時に、ディスプレイ(25インチ以上・4K等)、ラップトップPC(Windows、MacBook Pro 等、好きなもの)等を支給します。
修士課程および博士後期課程の学生には、できるだけ金銭的な不安なく研究活動に集中してもらうために、RA(リサーチアシスタント)として経済的支援を行います。修士課程の学生は月額10-12万円以上を保証します。
博士課程の学生には、月額18万円〜20万円を外部研究費により支給可能です。詳細はお問い合わせください。また日本学術振興会・特別研究員DC1/DC2(月額20万円)の制度とあわせると、30万円近くになります。

研究室紹介スライド

河原林教授の活動紹介記事